耐熱 ICFコーティング
コスト削減、省エネ、耐久性、寿命向上に役立つDLCとICFコーティングでお客様のニーズに合わせた表面処理を少量サンプル試作から大量生産の受託加工を行っています。
コーティング受託加工
耐熱性 ICF
耐熱性,低摩擦係数
従来DLCの課題であった高温環境での使用を可能にするため、耐熱性ICFを開発しました。 |
高温摩擦摩耗試験の結果
従来DLC膜は350℃近辺より、グラファイト化し、さらに空気中の酵素の影響で劣化して密着力不良や硬度の低下を起こします。耐熱性ICFは、高温500℃の環境でも摩擦係数0.1を保ち、超硬合金より高い硬度を維持できます。これにより、高温下で使用する金型や摺動部品の寿命も向上します。
500℃の高温でのボールオンディスク摩擦摩耗試験の結果を示します。
500℃ボールオンディスク摩擦摩耗試験条件
(CSM社TRIBOMETER使用)
WC-Co+ICF 耐熱 5μm ボール材質:ガラスφ6.25mm
荷重:5N 周速度:100mm/sec 移動距離:200m
測定条件はCSM社製高温摩擦摩耗試験機で6mmボールを使用しました。
試料は、WC-Co上へ耐熱性ICFを成膜し、荷重5N、周速度100mm/sec、距離200mで測定を行いました。
結果として安定して摩擦特性を示し、摩擦係数は0.1でした。応用用途として、ヒートプレート・加熱圧着部品があります。
ヒートプレート(材質:SKD11)では、使用条件450℃大気中で加熱した時、従来のDLC薄膜の寿命が3週間であったのに対して、耐熱性ICFは3ヵ月となり寿命が4倍向上しました。
用途
ヒートプレート・加熱圧着部品等
温間鍛造金型
仕様
膜厚 | 標準 1μm |
---|---|
硬度 | HV1,300~1,500 |
摩擦係数 | 0.1 |
耐熱温度 | 約500℃(大気中) |
※上記の値は、コーティング品の形状、材質等で若干の変動があります。