DLCコーティング装置・表面処理・薄膜分析のナノテック株式会社

表面分析

簡易DLC分類試験機によりDLCの光学的分類を行います。

分光エリプソメトリー(Auto SE)


光エリプソメトリーは,前述のように入射光と反射光の偏光の変化量を測定し,その結果から膜厚d,光学定数(屈折率 n,消衰係数 k)の波長依存性を求める方法である.目的の情報を得るには測定結果のデータ解析が必要であり,その解析には薄膜材料の光学モデルが必要となる.薄膜材料が未知の場合は,誘電関数により光学定数の波長分散を定義する。
光学定数はDLC膜の構造に密接に関係しているため,硬度やその他の特性と相関を有することが示されています。
単層のDLC膜であれば分類が可能です。その屈折率と消衰係数からDLC膜の品質管理もできます。

本手法に関連したDLC膜の測定方法として、ISO23216:2021 “Carbon based films-Determination of optical properties of amorphous carbon films by spectroscopic ellipsometry”が2021年6月にISO規格として発行となった。波長550nmにおける消衰係数に対する屈折率をプロットしたグラフはDLC膜の各種DLC膜の区分が可能であり、ISO規格の付録に光学的評価による分類表と分類図の記載がある。

分光エリプソメトリとは

光の入反射による偏光状態の変化(振幅反射率の比tan(Ψ)と位相差Δ)から、光学定数(屈折率、消衰係数)、 膜厚をモデル式とのフィッティングにより算出する測定方法です。

Auto SEについて

イメージングシステム(MyAutoView)により、測定スポットを確認しながら位置合わせが可能です。

Auto SEの主な仕様

測定方式 液晶変調方式
光源 ハロゲンランプ及び青色LED(波長範囲:440~1000nm)
分光器 小型スペクトログラフ(分解能:3nm以下)
検出器 高感度・高安定リニアCCD(2048ピクセル)
入射角 70度固定
スポットサイズ 500μm×500μm~25μm×60μmの7種類
サンプルステージ XYZ電動可変
X軸:Max200mm, Y軸:Max200mm, Z軸:Max40mm
試料についての注意事項

推奨基材:Siウエハ
対象サンプル:現在、カーボン膜又はDLC膜のみ測定の対応をしております。
試料サイズ:推奨 30×30mm(厚さ10mm以下)、最大 φ200mm×t10mm対応可能
表面粗さ:0.03μm 以下
半導体基板(Si, GaAs, InP)以外の基板の場合は、別途基板のみの試料が必要です。
中間層がある場合は中間層のみの試料もお送りください。お送りいただくことが困難な場合は、解析モデル構築のため中間層材料の情報をいただく必要があります。
プラスチック、フィルム(PET, PEN等)は、光学異方性があるため測定が困難な場合があります。

多層膜の場合は、別途ご相談ください

関連論文

DLCの光学特性と硬さの相関について、 「Journal of Solid Mechanics and Materials Engineering Vol. 7, No. 2, 2013」に論文が掲載されました。

タイトル:「Correlation between Optical Properties and Hardness of Diamond-Like Carbon Films」

リンク先:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jmmp/7/2/7_187/_pdf

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